先日発表されたCuBASE12のMIDIリモート機能が羨ましいのでセールが来たらアップデートしようと誓いつつ、REAPERでMIDIコントローラーを使ってプラグインのパラメータを動かす流れをご紹介します。
MIDIデバイス設定
「オプション」→「環境設定」→「MIDIデバイス」で、入力に使うMIDIコントローラーの「コントロールメッセージ入力を有効化」にチェックが入っていないと動かないので注意です。
MIDIラーンの手順
今回はUADの1176 RevAを動かしてみます。
- プラグインを挿して「パラメータ」→「パラメータ一覧」→「MIDI ラーン」→割り当てたいパラメータをクリック。
- MIDI/OSCラーンダイアログが出るので、割り当てたいツマミを動かす。
- 1と2を割り当てたいパラメータのぶんだけ繰り返す。
- デフォルトとして保存する。
プラグインごとに設定が保存されるのでプロジェクトを変えても大丈夫です。
MIDIラーン設定(絶対値)
MIDI/OSCラーンダイアログを簡単にご説明。
- エフェクト設定にフォーカスがある時のみ有効
→プラグインの画面がアクティブなときのみ機能します。 - エフェクト設定が表示されている時のみ有効
→プラグインの画面が表示されていればアクティブでなくとも機能します。 - 急激な変化を避ける
→チェックを入れるとMIDI CCの値がプラグインのパラメータと(だいたい)同じになるまで動かなくなります。
例えば1176のインプットがこれくらいだと、MIDI CCの値を15くらいまで下げたときに始めてインプットが動きます。よってインプットがいきなりマックスになったりすることを防げますが、ツマミをある程度動かす必要がありそれはそれで面倒……なのでこの設定は好みが分かれると思います。
MIDIラーン設定(相対値)(2023/6/13追記)
そういえばお高いMIDIコントローラーならMIDI CCを相対値で送れるよなぁ…と思い出しました。最初のこの記事を書いた時はKORGのnanoKEY Studioというコントローラーを使っていて、こいつはMIDI CCを絶対値でしか送信できないので頭から抜け落ちていた次第。そして目の前にあるKomplete Kontrolがそのお高いMIDIコントローラーでした😂
相対値はCCの値がプラス・マイナスの情報として送信されるため、絶対値のときのようにパラメータが急激に変わったりする事がなく、マウスでいじってもコントローラーでいじっても大丈夫なので大変よろしいです。しかしプラグイン側が独自にMIDIラーンの機能を持っている場合、そのほとんどは絶対値にしか対応していないので、相対値を使うときは必ずREAPER側でMIDIラーンを行う必要があるのがデメリットでしょうか。
●コントローラー側を相対値(Relative)に設定
MIDIコンによって様々ですが、手持ちのKomplete Kontrolではスタンドアローン版からこのように設定します。
●REAPERでMIDIラーンする
CCモードを「相対的変化」にします。
特定のソフトやプラグインによっては相対的変化2や3でないとうまく動かないケースもあるようです。
おすすめはフィルター系
結局プラグインってマウスの方がいじりやすいですよね。(個人の感想です)
しかしフィルターは演奏の一部ですしリアルタイム入力する事も多いので、私はフィルター系のパラメータに絞ってツマミを割り当ててます。
割り当てた内容を見たい(2023/6/13追記あり)
プラグインがアクティブになったらMIDIラーンの内容を表示してくれるようなスクリプトがあると最高なのですが、私の知る限りそういったスクリプトはありません…
機能的に近いのがMPL様作の「LearnEditor」です。
ReaPackから「LearnEditor」を検索してインストールできます。
ぱっと見いい感じなのですが、MIDIラーンが設定されているプラグイン全てが表示され、かつアクティブなプラグインに自動でスクロールしてくれたりはしないので、挿しているプラグインが増えるとビュワーとしては役に立たなくなるのが残念なところ…!
●2023/6/13追記
「MPL LearnEditor」のVersion2が公開されてました。個人的にはかなり理想に近い!
https://forum.cockos.com/showthread.php?t=235521