2025年最初の投稿はREAPERではなくStudio Oneでハンドツールっぽい機能を実現してくれるAHKスクリプトのご紹介です。でもカテゴリーをあんまり増やしたくないのでREAPERの記事でいきます。(どうなの?)
ハンドツールというのは一般的にマウスのホイールドラッグ等で画面を掴んでスクロールさせる機能のことで、Grab Scrollや手のひらツールなんて呼ばれ方もしますね。個人的にはこの機能が無いソフトはちょっとやだなぁと感じるくらいには依存しています。
Studio-One-Drag-And-Zoom
作者はRonner様、AHK2用のスクリプトなのでWindows専用です。
元々は別の方がAHK1用に作られていたスクリプトをAHK2に移植して機能を強化したものだそうです。ソースはPresonusのフォーラム。
AutoHotkey v2をインストール
まずはAutoHotkey v2.0をダウンロードしてインストールします。拡張子AHKが関連付けされるので、AHKファイルを開けばスクリプトが常駐するようになります。
v1とv2は互換性がないので必ずv2をインストールしてください。
Studio One Drag & Zoomをダウンロード
Githubからスクリプトファイルをダウンロードします。
https://github.com/Ronner/Studio-One-Drag-And-Zoom
ちょっと私の英文読解力の無さもあって理由は分からないのですが、この記事を書いている時点では2つのバージョンがダウンロードできる状態でして、トップから開けるスクリプトファイルが最新バージョンで、Releasesから落とせるファイルは古いバージョンのようです。

最新バージョンはスクロールのモディファイアキーとしてWinキーを使用、古いバージョンはホイールのドラッグのみでスクロール可能です。とりあえず両方落としておいてお好みの方を使えばよいかなと。
最新バージョンのダウンロードはトップページからStudio One Drag & Zoom.ahkをクリックして内容を表示してから「Download raw file」です。
s1+mouse.icoも同様にダウンロードしてスクリプトと同じ場所に置いてください。

古いバージョンはReleasesからダウンロードできます。(2025/1/15現在)

Studio One Drag & Zoom.ahk(最新バージョン)
最新バージョンはモディファイアキーとしてWinキーを使います。
- Win+左ドラッグ:上下左右に掴んでスクール
- Win+右ドラッグ:水平方向のみ掴んでスクール
- Win+ホイール上下:拡大縮小(ピンチズーム)
最新バージョンのほうが安定性が高いようなので、私みたいにホイールでドラッグしたい人でなければ最新バージョンを推奨します。

Studio One MMB Drag & Alt+Mousewheel Zoom.ahk(たぶん古いバージョン)
こちらはマウスのホイールをドラッグしてスクロールできます。
Alt+ホイール上下でピンチズームもできますが、私の環境だとキーの漏れが発生するのか動作がガクガクになってしまいちょっと使えない印象。オプションでそれぞれの機能をオフにできるので、ホイールドラッグ専用バージョンとして使うのもありかと思います。

また、こちらのバージョンはAHKスクリプトをexeに変換した物もダウンロードできるので、それを使えばAHKのインストールは不要となります。
(Studio One MMB Drag & Alt+Mousewheel Zoom.exe)
REAPERも初期状態だとスクロールに優しくない
マウスコマンドをカスタマイズ
REAPERは初期状態だとホイールドラッグがジョグ再生になっています。が、私はジョグ再生やスクラブ再生を一切使わないのでハンドツールに変更しています。ついでにCTRL+ホイールドラッグを水平ズームに変更しています。

レーン部分は初期状態から左ドラッグで水平スクロール、CTRL+左ドラッグの上下で水平ズームができますので、むしろアレンジビューでスクロールさせたくない方には初期状態のままでよいかと思います。

右ドラッグをカスタマイズ
ところでマウスホイールのドラッグって左右ボタンに比べて押しづらいってのはあると思います。左手が鍵盤、右手がマウスみたいな時はホイールのドラッグを使うしかないのですが、編集時などは確実にスクロールさせたいケースもあるので私はCTRL+右ドラッグにもハンドツール(手動スクロール)を割り当てています。
このあたり、右ドラッグまで細かなカスタマイズが可能なREAPERの強みと言えます。

ナビゲーターをデッドスペースに配置
DAWにデッドスペースなんてあんのかよって話ですけども。私の使い方だとミキサーをあまり表示させないためか、アレンジビューの右下部分がわりとデッドスペース気味になるので、ここにナビゲーターを常駐させています。オーバービューって言ったほうが通りはいいかもしれません。プロジェクトの全体像を表示してくれるアレです。

REAPERのナビゲーターは表示メニュー > ナビゲーターにあります。普段の使用頻度は低いものの、編集やミックスの後半などで縦に大きく移動したいときはこれをメインに使ってます。
また、ナビゲーターはスクロールだけでなく、右ドラッグで選択範囲をズームする機能があるので慣れるとなかなか便利です。個人的にはよくある虫めがねツールでのズームより使い勝手がよいです。虫めがねツールだとでかくし過ぎてしまうのです不器用なので。
あとあまり使いませんがナビゲーター内をCTRL+左クリックでカーソルの移動ができます。

まとめ
はたしてStudio Oneユーザーが今更ハンドツールを求めているのか。求めていたとしてこんな場末のブログが検索に引っかかる可能性はあるのか。
不安はぬぐえませんが気を強く持って今年も頑張ってゆきたいです🤤